2009年11月19日木曜日

損害大手、5社が減収 自動車保険が不振 9月中間決算

損害保険大手6社の09年9月中間決算は、5社が前年同期比で減収になった。景気低迷で自動車保険などの売れ行きが落ち、保険料による収入が減っている。純利益は、自然災害が例年よりも少なかったため全社で増えたが、年間予想を引き上げたのは3社にとどまった。

各社が19日に発表した。一般企業の売上高にあたる正味収入保険料は、東京海上ホールディングス(HD)だけが前年同期より増え、他5社は減った。東京海上は米損保会社の買収効果で860億円上積みされたため増収になったが、国内の損保事業は減収。各社とも主力の自動車保険の不振に加え、物流の減少で海上保険も低迷している。

正味収入保険料に資産運用や生命保険子会社の収益も加えた経常収益も5社が減らした。金融危機は一段落したが、保有株式の配当収入が減り、リーマン・ショック前の収益水準に戻っていない。

6社の純利益は計1967億円になり、期初の予想より3倍近く多かった。だが、10月の台風18号による保険料支払いが計520億円にのぼることなどから、通期予想は3社が据え置いた。各社とも「景況は厳しく、保険料収入は伸びにくい状況が続く」(東京海上HDの本田大作副社長)とみている。

収益力の悪化も目立つ。保険本業の収支を表す「コンバインドレシオ」(100%で収支均衡)は東京海上を除く5社が100%を超え、「赤字」の状態だ。収支改善のため、各社は来年度にも自動車保険料の値上げに動くことが確実視されているが、さらに顧客離れを招く懸念もある。

 

http://www.asahi.com/business/update/1119/TKY200911190481.html

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